「起業」にチャレンジする文化は、国家的な教育システム構築プロジェクトが必要だ
スタートアップ大競争(上)走り出す 起業家4億人 大変革期、小が大を制す :日本経済新聞
新しい産業は、大企業よりも新規に立ち上げた企業の方が可能性はある。
イノベーションは、既存の勢力よりも、何も垢の付いていない勢力の方が、その破壊力は何倍にもなる。
そういったことが頭ではわかっていても、行動にはしづらいのが日本だろう。
そうなる背景として、挙げられるポイントは二つだ。
一つは、今の若者世代の親の世代は、大企業で働くことが「正」とされてきた世代。
なんだかんだ言っても、人は親の影響を受けやすい。親の影響下で、そもそも起業なんていう選択肢は低い。
正確なデータは持っていないが、親が事業を行っている子供が起業、事業を興す比率の方がそうでない子供より、圧倒的に高いだろう。
二つ目は、起業に失敗したときのリスクをとる勇気が持てないほど、将来不安が強い。
社会保障の不安があり、結婚や家族を持つことをためらう時代。高齢化に伴う介護の問題だってある。
そんな中で、借金を背負って企業にチャレンジすることの恐怖は相当なものだ。
失敗した時に出直せる(やる気さえあればだが)ことをより充実し、それを周知することが必要だろう。
これらを推進するために必要なのは、「教育」だと思う。
小学校くらいから、起業という選択肢があることを認識させ、チャレンジ精神を持つ人材を育むことが必要だろう。
そのくらい、国家的な教育システム構築プロジェクトにしていかないと、この国に「起業」という文化は根付かないだろう。