自衛隊明記、世論が賛成多数になった背景と、国民が心がけるべきこと。
(本社世論調査)「9条に自衛隊」賛成51% 内閣支持率は56%に下落 :日本経済新聞
自衛隊明記賛成が過半数を超えるなんていう世論調査結果はこれまで考えられなかったが、風向きが変わってきたようだ。
その要因は4点あるだろう。
一つは、北朝鮮の動向。ミサイルが打ち込まれるかもしれないということが、本当に起きるかもしれないという、リアルな脅威に直面していること。
二つ目は、トランプの登場。
アメリカの防衛の傘にこれからも入り続けられるのかどうかわからない危機感。
三つ目は、「加憲」という新たな発想。現行の憲法9条を維持しつつ、という日本人の多くがアイデンティティとして守りたい部分をしっかりと守ることを前提とした自衛隊の存在を認める内容での憲法改正であれば、反対する人はぐっと減る。
最後が、多くの国民は、やはり心のどこかに現行憲法のままで自衛隊が存在していることが気持ち悪いことと思っている、そういった潜在的思想が、上記三つの事柄により解放されたということなのだろう。
気をつけなければならないのは、「刹那的」な感情でこの問題を考えてはいけないことだろう。大局的な視点で、そして過去の反省と将来を見据えて冷静に国民は判断すべきだし、国会でも政局事案としてではなく、国のあり方として各党が胸襟を開いてしっかりと議論してもらいたいものである。